3.本物の自然素材に囲まれた暮らし
現代の生活の中では、リアルなものに触れる機会があらゆる場面で本当に少なくなりました。映像の向こうや、プリントされた間接的な体験がほとんどです。
リアルな世界で生きている実感を持てる暮らしを提供することも、今住まいに求められる重要な役割であると考えています。
木・石・土・紙・布・鉄などの古来の自然素材の持つ触感は、最も原始的で親しみやすい、快適さをもたらす感触です。指先や足の裏など、肌に触れているものの感触は私たちの感情に微妙に影響をおよぼし続けています。身の回りの環境をもう一度見直してみませんか?
住空間にあたたかさ、心地良さ、和み、癒し、などの感覚をもたらしてくれる材料を積極的に用いたいと考えています。
自然素材の効果
住宅における自然素材は、化学物質が使用されておらず健康な生活に貢献してくれるという効果ばかりでなく、素材の持つ香りによるリラックス効果や、防虫・調湿機能などの物理的・心理的なさまざまなメリットが得られます。
床の質感
日本では古来室内で靴を脱ぎ、床の上で生活が営まれているため、足元の快適さには特に注意が必要です。葦から作られる畳の弾性は現在でも素肌で床に座り寝そべる生活には最も適していますし、コルクの床は柔らかさと暖かさにおいて畳に近い快適さと使い勝手を持ちます。
現在最もポピュラーな床仕上げとなったフローリングも、本来の木の質感を生かした仕上げのものを選ぶと、素足でも直接座っても快適に過ごせます。 特に床暖房されたムクの材料と浸透性オイルのフローリングに素肌で触れる心地のよさは格別のものです。
自然との関わり
自然素材を積極的に使った家は、外の生きている植物と一緒になったときに最大の効果を発揮します。植物の緑や花の色と調和し、内外の一体感を著しく高めてくれます。
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