WOOD BEAM HOUSE

連梁の家

井の頭公園近くの閑静な住宅街の中、SOHOを組み込んだ2階リビングの家。
全体はL型に建物を配置することで、アウトドアリビングが可能な中庭を最大限に確保しました。
2階は小屋組みを露出し、リズミカルな窓の配置と組み合わせることで
密集住宅地にもかかわらず、木の素材感が印象的な明るく開放的なリビング・ダイニングとなりました。
建築のデザインと構造・機能・素材・庭まで関連させることで、全体が統一感のある空間となりました。
また、壁面・窓台・ニッチと家中に展示スペースを設け、様々なアートを季節ごとに架け替えて楽しめるようにしました。
アート・家具・照明をオーナー好みに架け替えることで、四季折々自分らしい住まいにカスタマイズできる家です。
建築家・造園家(夫)と美術展プロデューサー(妻)夫婦の家。
 
シンプルな塗り壁の外観。
2階窓から内部の様子が少し伺えます。
 
 
グレーの腰高の門塀が玄関へと導きます。
玄関足元だけ隠して、道路のからの微妙な距離感を確保しました。
玄関はスウェーデン製の断熱ドア。
 
 
 
玄関を入るとすぐに片持ち階段で2階リビングへとつながります。
手摺に設けた間接照明が2階へと誘い
ニッチには季節ごとのアートを展示できます。
 
 
 2階はリビング・ダイニング・キッチン・子供室が連なる開放的な一室空間です。
あらわした梁と塗り壁でナチュラルのイメージ。
天井高さは最大4m近くあります。
 
 
キッチンはステンレスバイブレーション仕上げの天板にダークグレーのキャビネットのオープンなペニンシュラタイプ。
シンクには洗いかごと作業台が組み込まれています。
背面は天井まで及ぶ大容量の収納で、雑多な家電から多数の食器・食品・分別ごみまで全て納めました。
 
 
テーブルや椅子はコレクションした様々な名作デザイン家具を持ち込みました。
  ウェグナー・イームズの椅子と、アーコルのモダンアンティークの楕円のバタフライテーブル。
 
 
ダイニングには窓台を設け、展示スペースに。 
イタリアの彫刻家BrunoGambone氏の陶器作品や、Iittalaのガラス器など
 
 
ニッチ状の棚にも写真や植物を展示できます。
照明はスポットライトを中心に、買い集めた名作照明をかけられるように
ライティングレールと調光スイッチを多用しました。
 
 
壁面には美術館にも用いられるピクチャーレールを設け、家中を展示空間としました。
リビングには猪熊源一郎デザインのテキスタイル。
 
 
 
ソファは北欧アイラーセンのものです。
ソファ両脇には、フィンランド製の陶器ベースのテーブルランプと、80年代ヤマギワのアッパーライト。
 
 
子供室はマリメッコのウニコとIKEAの子供部屋収納でカラフルに。
 
 
露出した木の梁と塗り壁の素材感に包まれ、心和む空間です。
 
 
バーティカルブラインドを開けると非常に開放的な空間です。
一日中太陽の動きに応じて部屋の雰囲気が大きく変化してゆきます。
 
 
ブラインドを閉めれば、やわらかな光に満たされます。
 
 
 密集市街地の中にもかかわらず、明るく青空を楽しめる空間です。 
冬場は晴れていれば暖房はいらないほどの光量で、一方夏場は庇で直射日光は遮られます。
 
 
ダイニング・キッチンからは庭を見下ろして楽しめます。
 
 
1階は中庭に面してベッドルームと仕事部屋が連なります。
仕事部屋はIKEAのBILLYを用いて壁面全体を本棚としました。
コストダウンのため収納にはIKEAのユニットを多用しています。
 
 
部屋ごとにピクチャーレールを設け、それぞれの雰囲気に合ったテキスタイルや絵を掛けられるようにしました。
 仕事部屋はイサムノグチ、寝室は1970年代のデザインのマリメッコです。
 
 
洗面は鮮烈な緑色のタイルにデザインの良い洗面器と鏡を合わせ、
ヨーロッパの小さなホテルの水回りの雰囲気に。 
イタリアのCATALANO社の洗面ボウルに、HANS GROHEのカラン。
 
 
中庭外壁は大きな窓がリズミカルに並べ、庭の舗装パターンとも合わせました。
 
 
 中庭は塀で囲い込み、テーブルとパラソルを用意することで、アウトドアリビングが可能な過ごせる庭としました。
オーナーが自ら植物を集め、植え付けました。
 
 
 
外でブランチを楽しんだり、子供の遊び場として大活躍します。
 高木は樹形の良いアオダモを中心として、ジューンベリーとコハウチワカエデが囲み、果樹や紅葉も楽しめるような庭としました。
 
 
テーブル・椅子はリラックスできるタイプをチョイス。
パラソルは小型ながらも角度を変えて日陰を確保できます。
 
 
下草はギボウシとシダ・アジサイを中心として、主に様々な葉の形や色を楽しむリーフガーデンとしました。
 
 
特にクサソテツの成長する様子は見ごたえがあります。
 
 
ギボウシは様々な品種をそろえ、色や形を楽しめます。
 
 
 日当たりの良い一角には各種ハーブをそろえたキッチンガーデンエリアも。
 
 
窓の配置パターンと舗装パターンがランダムな雰囲気でリンク。
 
 
夜はスポットライトと間接照明で必要な部分だけに明かりが灯されます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
所在地:東京都
構造規模:木造 地上 2
竣工: 2021
施工:株式会社クレアホーム