物件
フラワーショップを併設した、中庭のある大規模なセレモニーホール。
ご要望
植栽も構造物もメンテナンスのしやすい、シンプルで機能的なデザインをお求めでした。
計画
最小限の植栽と、省管理性の芝を用いて極限までシンプルな植栽計画としながらも、芝のマウンドを設けボリュームのある高木を植えることで、視覚的な緑の量を増やしました。
高木の植栽本数を絞りながらも、オリーブ・トネリコ・ハイノキ・ソヨゴ・シラカシ等、特徴的な樹形や葉色の常緑樹を用いて、視覚的な変化の大きい計画としました。
中庭には錆御影石の砕石を敷き詰め、ハイノキの株立ちを植え込みました。
シンプルながらもごろごろとした石の素材感の強い、日陰の林のような景観としました。
ゆらゆらとそよぐ木立ち越しに窓の向こうの部屋が見え隠れして、和やかな雰囲気と、適度な距離感を感じられます。
メンテナンス性にも配慮し、手入れの手間のかかりにくい丈夫な樹種を選定しました。
舗装
舗装材料は建物の外観に合わせ、砂利洗い出し舗装のような質感の半たわみ性アスファルト舗装とインターロッキングを用いて、アプローチ部分を明るくさわやかな印象としました。
駐車場部分のアスファルト舗装では、子供・高齢者や車椅子での移動に配慮し、歩行者用の通路と車寄せを明確に確保しました。
また、縞模様状のグラフィックで駐車区画を区切り、緑地を可能な限り確保することで、車が止まっていない際の景観も建築と調和するデザインとしました。
照明
照明はフラワーショップと入口の樹木をアッパーライトで目立たせ、あとはほんのりと足元を照らすガーデンライトがあるばかりの非常に落ち着いた雰囲気の照明計画としました。
環境の持続可能性
駐車場のアスファルトの下には大規模な砕石層を持ち、大容量の貯水機能が確保されています。また、照明設備は樹木のライトアップ照明にいたるまで全てLEDを用い、通常の外構照明と比べ、大幅な省電力・長寿命化を実現しました。