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DETAIL
オーナー
60代女性+90代父親
大手不動産会社勤務
敷地
JR国立駅近くの閑静な住宅街。私道の突き当たりの土地で周囲を住宅に囲まれているため、極めて静かな環境。
ご要望
築40年以上の既存日本家屋の建て替え。オーナーが長年かけて育てた庭と植物の大部分を残すことを望んでいました。また、当初の要望では総2階建ての大きくて立派な家を、とのことでした。
計画
総2階建ての家のプランを詰めていく過程の末に余分なスペースを削ってたどり着いた計画は、庭をコの字型に囲いこむ、平屋のプランでした。90代の父親のために家全体をバリアフリーにすること、また庭を家のどこからでもダイレクトに楽しめる家とするためです。
「大きな家」という願いも叶えるために、平屋ながら1.5階建てとも呼べる高さに設定して、リビング・ダイニング・キッチンを天井の高い大きな一部屋の空間としました。
それぞれの寝室はリビングルームの左右に配置することで、家のどこにいても庭を挟んでお互いの様子が見えるが適度な距離感も持てる、緩やかな家族関係ができました。
また、リビングと中庭を空間的にも視覚的にもつなげるため、大きな木製の窓を中庭に向けてつくり、内外が自然に調和する計画としました。また、この大きな空間と窓によって、夏場は大きな開口から入る空気が天井の高い部分から抜ける自然換気が行われ、冬場は太陽の光がサンサンと降り注ぐため、日中は暖房が必要無いほど快適な環境となりました。
キッチン
キッチンは家全体の形と同様にコの字型とし、木工家具で製作しました。 ほぼ動かずに回転するだけで全ての作業が行える上、中庭もリビング・ダイングも全て見渡せるため、極めて快適かつ機能的なキッチンとなりました。
庭
中央の涼しげなアオダモを中心として周囲にベンチ・水場などを配した、潤いと四季の変化を強く感じながら過ごせる求心的な中庭です。
既存の庭は、ツツジ・モミジ・キンモクセイ・マキなどの日本古来の常緑樹を主体とした庭でした。そのため既存の樹木を背景として、ジューンベリーやアオダモなどの落葉樹を新たに植え、四季折々変化する明るい葉色や紅葉などを楽しめるようにしました。
リビングから庭を眺めたり、シンボルツリーを囲んでのバーベキューや、夏場の縁側での昼寝などが非常に心地よい空間です。
庭の花や果実と水を目当てに様々な鳥が庭にやってくるようになったため、リビングから双眼鏡でバードウォッチングも楽しんでいるそうです。