DETAIL
オーナー
CM企画・製作会社 アルバカーキフィルム株式会社
http://www.aqq.jp/
敷地と概要
青山通りの裏手にたたずむ4F建て小規模オフィスビル一棟を、まるごとリニューアルしました。
大手企業のTVCM製作から、広告製作、プロスポーツ関連の映像製作や映画製作まで手がけ、数々の賞を持つ活動的な企業のオフィス。
「アルバカーキ」という会社名は、アメリカ南部ニューメキシコ市の中心都市にちなんだ名前です。
ご要望
・現在のビルで仕事を始めて10年が過ぎたため、次の10年に向けて会社のイメージを刷新したい。
・社内で行われる様々な機能はそのままに、使いやすくしたい。
・女性社員も多いため、女性にも居心地の良いオフィス環境に変えたい。
・来客の方々から見ても美しく快適と感じられるインテリアにしたい。
CM企画・製作作業を中心として、社内で大小様々な会議や、オーディション・撮影等も行うといった多様な業務形態です。
特に年末には数百人の関係者の集まる大規模なイベントも催される等、あらゆる用途への対応が求められました。
全体計画
社名にちなみ、中米のポジティブで開放的な文化のイメージと、活動的でアットホームな社風のイメージをかけ合わせ、カラフルな色彩や特徴的な植物を用いてポジティブなイメージをビル全体に反映したいと考えました。
全体のイメージは、1Fから4Fに上がるにつれ、カジュアルで活動的なイメージから落ち着いたシックなイメージへと変化します。
また、会社全体のコミュニケーションを高め、空間を広く感じられるようにするため、収納は壁際にまとめてオープンでフロアの一体感のある構成としました。
そのほか、特にイスは各階セブンチェア・アントチェア・イームズマネジメントチェア・アーロンチェアと黒に統一して名作イスを取り揃え、座り心地と美しさの両立にこだわりました。
アプローチ
会社のアプローチは、荒いテクスチャのグレーの左官を外部の塀から内部の階段まで塗りつけ、特徴的でカラフルな植栽を施すことで、訪れた際にインパクトのあるアプローチとしました。
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BEFORE AFTER
1F
1Fは、元々駐車場を改修した倉庫だったスペースを、ドアをガラスにして光を入れることで、快適な打ち合わせ室として使えるようにしました。
テーマカラーはブルー。
印象的な書の作品は、古代の象形文字で「遊ぶ」。
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BEFORE AFTER
2F
2Fはメインのオフィスフロアです。テーマカラーはイエロー。
撮影現場に出ることの多いスタッフの拠点として、一体感を持ち、これまでよりも広く感じられる居心地の良い環境に整備しました。イエローの壁と、木の素材感が、フロアに若々しい活気とあたたかさをもたらしています。
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BEFORE AFTER
3F
3Fは大会議室です。テーマカラーはオレンジ。
普段は大人数での会議を行うと共に、オーディションや撮影も行われ、イベント時には映像作品を映写する会場にもなる、多様な使い方のされる空間です。
そのため机は全て折りたたみ式の机とし、イスもスタッキングできる座り心地の良いイスを用意することで、どのような用途にも対応できる会議室としました。
また、壁面収納は引戸の扉を閉めれば白い壁面と一体化し、開けると強いオレンジ色が現れ部屋に活気をもたらします。会社関連のグッズ等を展示するスペースにもなります。
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BEFORE AFTER
4F
4Fはマネジメントフロアです。テーマカラーはブラック。
じっくりと思考をめぐらせることのできるように、一人一人のスペースに余裕を持たせ、落ち着いた環境を整備しました。
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BEFORE AFTER
給湯室
各階の給湯室は、ミニキッチンを入れ替え、鏡を貼ることで広々としたスタイリッシュな空間となりました。パウダールームとしても利用できる空間となりました。
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BEFORE AFTER
植栽
会社前の駐車場両脇のわずかな植栽地には、ハーブやアイビー等の草花が植わっていました。
この小さな植栽スペースでも何か会社のイメージを表出できないか考えました。
荒々しいテクスチャのグレーの左官壁を背景として、社名にちなみ、中南米や乾燥地帯のイメージを持つ植物として大きく細い葉の"ニューサイラン"を中心に、乾燥にも強い丈夫なグラス類を合わせました。
インテリアのイメージと合わせ、カラフルで葉の形や色を楽しめる、豊かな植栽計画としました。
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BEFORE AFTER